第三話
今日はクリスマス。
みんながクリスマスを祝って、食事をしたり、遊んだりと楽しんでいます。
そんなぐるみぃ達も、クリスマスを祝って、つぎはぎうさぎの家でクリスマスパーティーをする事になりました。
ですが・・・・。
「クリスマスか・・あんまり気が乗らないな・・」
つぎはぎうさぎはつまらなさそうに、そう呟きながら、料理を作るのでした。
「つぎはぎうさぎさん!お邪魔しまーす!部屋に貼る飾りを持ってきたよー」
がんたいねこが、クリスマス用のビーズを持ってきながら入ってきました。
「がんたいねこさん・・すまない。そこらへんに貼っといてくれ」
「あれっ、つぎはぎうさぎさん、なんか言葉が暗いねー。・・・もしかして昔のこと、思い出しちゃった?」
がんたいねこは察したかのように尋ねると、つぎはぎうさぎは手を止めました。
「あ・・・気づいていたんだ。すまない。この時期になると、どうも昔のことを思い出しちゃってな・・・」
昔、つぎはぎうさぎは、このクリスマスの日に、人間に捨てられた事を思い出してしまいました。
あの頃、動けなかった俺は、本当に寂しくて寒くて・・・。でもこんな日だからこそ、みんなで笑顔いっぱいの日になろうって思ってたんだが・・・」
つぎはぎうさぎが悲しげ交じりな言い方をすると、がんたいねこが、つぎはぎうさぎの背中を叩きました。
「つぎはぎうさぎさん、その気持ち、痛いほど分かるよ。でも今日はクリスマスだよ?昔のクリスマスは忘れて思いっきり楽しもうよ」
がんたいねこはそう言って慰めると、つぎはぎうさぎの顔がみるみるうちに明るくなりました。
「がんたいねこさん、ありがとう。おかげで元気が出たよ。よし!気合い入れ直してクリスマスケーキでも作っちゃいますか!がんたいねこさん、手伝ってくれ!」
「そうこなくっちゃ!」
そして二人はクリスマスパーティーの準備を再開しました。
それからして、ミイパンダが加勢に入り、クリスマスパーティーの準備は順調に進んでいきました。
その時、くまみがクリスマスツリーを持ってきました。
その大きさは人間の子供と同じサイズです。
「くまみちゃん、このクリスマスツリー・・・どこで見つけてきたんだい」
つぎはぎうさぎはクリスマスツリーを見つめながら言いました。
「お兄ちゃんと食料探していたら、ツリーが捨ててあったの。ツリーさん、可哀想」
くまみがツリーと、ぐるみぃ達を交互に見る。
「そっか・・・このツリーもクリスマスの日に・・・・」
つぎはぎうさぎはうーんと唸ってから黙り込むと、
「そうだ。このクリスマスツリーも飾ろう。一人だと可哀想だ!」
「しかしどうするんだ?ツリーにしても、つぎはぎうさぎさんの家じゃ大きすぎるぜ」
ミイパンダがそういうと、つぎはぎうさぎは得意げそうに言いました。
「ううん、このツリーは外に飾る事にした。当然、外でクリスマスパーティーをしよう!これならツリーさんも一人ぼっちにはならない!」
「うわー、ロマンチックだねー、よーしそれじゃあ、ツリーを綺麗にしないとね」
がんたいねこはそう強く頷きました。
そして、ぐるみぃ達はツリーを綺麗にして、みんなで楽しいクリスマスパーティーをしたのでした。
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